5月29日 おそれて、こわがらず / 権上かおる

1)28日、私は「子育て世代が聞きたい原発事故と私たちの生活」の講演を行ってきました。この講演には何名かのみなさまには、様々な協力をいただきましてありがとうございました。

話をさせていただくことは、こちらが学ぶことでもあります。
この参加者アンケートのなかで、「今年こどもを生んだことを後悔の日々だったが、話を聞いてこう思わなくていいと変わった」という感想が、もっともうれしかったもので、同時に、ここまで、若いお母さんを思い詰めさせる原発への怒りがさらにわいてきました。
もう一点、若い世代ですから、武田邦彦ブログの視聴率は非常に高いです。
終わってから主催グループの方々と話をしたときに、「関東地方の野菜は食べない」のような言い方は、簡単にできる。複雑な現象の説明や様々な影響を考慮した言い方は大変難しい。起こったことの解説は、わかりやすい(テレビの解説が非常に分かりにくいため)。そのあとの記述は無視する。など、クールな読み方もなされていることを知りました(もちろん信奉者の方も多いのでしょうが)。
なかでも、「母乳から検出」のときに「このお母さんはマスクをしていなかったからだ」と書かれ、ショックでお乳が止まってしまったお母さんのお話に、ほんとうに無責任な発言をすると思った次第です。

2)原発事故調査委員会委員長に畑村洋太郎氏(失敗学)就任
原発の専門性はないのに?!と聞いたときに思いましたが、東京新聞がみごとに実態を暴いてくれました。
5月27日付こちら特報部
港区のエレベーター事故の、港区の調査について畑村氏が教え子(ソフトウエア関連のデザインがおもな会社)を紹介し、その総調査費用が、1億7千万円。全国自治体最富裕区の港区はぽんと払ったようです。内容は専門家の指摘で、原因も究明されなければ、再発も防止できないものだったそう。しかもこの時、畑村氏は、シンドラー社の社内の「独立アドバイサリー委員会」のメンバーだったそう。
利益相反する仕事を受けてはいけないというビジネスの大原則をも犯しているのです。
記事とは別ですが、
六本木回転ドア事故についても畑村氏の調査は、「全解析に絶対必要なリスクアセスメントを行っておらず、さらに専門の技術をとりいれていない」という指摘も専門分野から出ているようです。
こんな実績で原発事故の検証なんて、とうていまっとうな報告がでるはずがないですよね。

3)「線量の低い原発南西地域は避難解除を」と増田先生がおっしゃていますが、以下にも同主旨の記事が。2か月も過ぎるときめ細かい対応が求められているのです。

「なぜ避難」酪農家困惑 放射性物質未検出・川俣の山木屋2011/05/29河北新報 http://www.kahoku.co.jp/news/2011/05/20110529t63012.htm

4)小出裕章 (京大助教) 非公式まとめ http://hiroakikoide.wordpress.com/

5)内容は不明ですが、以下があるようです。
◆NHKスペシャル
2011年6月5日(日) 午後9時00分~9時58分
総合テレビ 検証・原発危機 第1回 事故はなぜ深刻化したのか ~危機 1週間の記録~ (仮)
http://www.nhk.or.jp/special/onair/110605.html

以上

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