記入支援マニュアル公開 – 福島県全県民対象の「県民健康管理調査」について / 菊池京子

【公開の告知】 福島県全県民対象の「県民健康管理調査」について
文京区の有志などが中心になって「基本調査問診票」の記入がしやすくなる支援マニュアルを作りました

文京区社会福祉協議会のホームページに、「文京・福島県健康調査記入支援グループ」(構成:「ふくしま・いわき・応援団」「谷根千・駒込・光源寺隊」「東洋大学社会学部小林良二研究室」「文京区社会福祉協議会」)が共同作成した「県民健康管理調査問診票」の「記入がしやすくなる支援マニュアル」を公開しました。福島県全県民の健康に関わる大切な情報です。関係する方はぜひご覧ください。

東京電力第一原発の事故に対応するために、福島県と福島県立医科大学は、福島県の全県民を対象に、原発事故以降の外部被曝線量の評価のために「県民健康管理調査」を開始しています。
これは、3月11日以降、調査対象者(全県民としているが県外者で当該期日や期間内に県内に滞在していた者に対しては不明)が、いつ、どこにいたかという行動記録を、一人ひとり「基本調査問診票」に記入して、県と県立医大に提出するものです。
この調査によって推定される外部被曝量を基本に、福島県民は将来にわたって検査や健康診断などの健康管理、健康に関する相談や支援などを継続して受けられることになります。

しかし、原発事故が発生してすでに半年以上が経過しており、震災や津波などの被災も併せて、県民の方々にはこの間の生活の変化も少なくないと思われます。そのような背景があって、問診票の記入には困難が伴うのが現状です。
そこで、「ふくしま・いわき・応援団」、「谷根千・駒込・光源寺隊」、文京区社会福祉協議会、東洋洋大学社会学部小林良二研究室とが共同して、この記入を支援しようと、「調査票記入支援のためのマニュアル」と「思い出しのためのメモ」を作りました。

これに参考資料を加えた一式を、「問診票記入支援マニュアル」として、文京社会福祉協議会のホームページで9月28日より公開しています。
また、思い出すのも記入も大変な、お年より、一人暮らしの方、障害をお持ちの方などには、聴き取りをしながら記入のお手伝いをする「記入伴走」にも取り組む予定です。こちらに関してもお問い合わせください。

福島県民には一人一冊の問診票が送られて来ますが、このマニュアルを使って事故発生当時の記憶を一旦整理してみることで、問診票への記入がしやすくなるとともに、今回の原発事故と震災・津波・避難などの多重の被災という体験を、それぞれの方の人生の重要な記録として残すこともできます。

現在の居住地が福島県内、県外であるに関わらず、調査対象の方、お近くの調査対象者をご存知の方は、この支援や支援マニュアルのことを必要な方々にお知らせください。

記入伴走者を必要とする方、記入伴走活動によって被災者を支援したいとお考えの方、人数をまとめて記入会を開催したいと企画される方、などは、以下のいずれかにご連絡ください。

  • 「谷根千震災字報」(で検索)→「ふくしま・いわき・応援団」タブ→「記入支援マニュアル公開」の記事→この記事のコメント欄
  • 文京区社会福祉協議会

このマニュアルの作成者たちは、記入会などでの「記入支援マニュアル」の説明や進行、記入伴走者の派遣、伴走希望者へのレクチャーなども行えるよう、適宜、支援することにも取り組んでいきます。

                             トメ

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