【報告】支援でお届けした着物の行方・様子がわかりました

飯舘村から避難しておられる方々の「カーネーションの会」に着物をつなげ、活用していただきました。

 去る4月26日、いわき桜会の斎藤さんから託されていたたくさんの着物を整理して、福島市松川工業団地の仮設団地を拠点とする「カーネーションの会」(飯舘村から避難されている方々が中心となっている裁縫の会)に衣装ケース2箱分をお送りしたことは、以前にご報告したとおりです。
その頃、会の取りまとめをしておられる佐野ハツエさんが体調不良とのことでしたので、送った後は確認のハガキを差し上げる程度で催促がましい連絡は控えていました。
しかし、到着の連絡がないままひと月以上も経ったので、確認の電話をしてみると、うまく佐野さんが捉まり様子をうかがえました。
連休を挟んだ時期、不調と多忙で佐野さんはほとんど活動を休んでおられたそうで、荷の受け取りや仕分けは他の方がやってくださっていたとのことでした。着物の活用の様子もがうかがうことができました。
届いてすぐに荷は開けられて、可能なものは二部式の着物や作務衣風の二部式の「までい着」に、他は小物の材料にと分類。「までい着」を縫える方は4名、小物を縫う方は約20名で、それぞれの用途と担当に分けて手渡され、すでに製品になったものも多数と、うれしい驚きの話です。
「いいものばかり入っていたと皆喜んでいました」と佐野さん。すでに十分に活用されたと聞き、飯舘の方のお役に立ったと同時に、託された責任を果たせて、こちらも安堵しました。
「カーネーションの会」は、いくつかのデパートで年に何度も販売会を行っている他、羽田空港のお土産売店のコーナーで常設販売、アメリカでの和小物の要請に応じるなど、最近では復興の手仕事・趣味という枠を超えて、仕事と収入となる引き合いだそうです。
それだけに製品の作成には厳しいものがあると推察されます。
 谷根千・駒込・光源寺隊として着物をつなぎたいという申し出をした4月当初から、7月9日、10日と文京区の光源寺で開かれる「千成ほうずき市」の福島・東北支援ブースに出品はいかがかと打診してきたので、そのことも確認すると、カーネーションの会には販売先から100個、1000個の単位で納品要請があり、その製作に追われている由。「せっかく材料をいただきながら本当に申し訳ありませんが、今回は残念ながら出品には応じられない状態です」と、大変恐縮したお答えをいただきました。
 しかし、「良い材料をいい状態で寄せていただき、皆とても感謝しています。皆様にくれぐれもよろしくお礼を申し上げてください」と、佐野さんから伝言を預かりましたので、皆様にお届けします。
作品を近々目や手にすることはできませんが(興味のある方は羽田空港の売店やデパートの即売会でどうぞ)、ささやかでも飯舘の方々が新たな生業を確立していく一助となれたことは、谷根千・駒込・光源寺隊、ふくしま・いわき・応援団、いわき桜会にとって、とてもうれしいことだと思います。
 今後また機会があれば、カーネーションの会のみならず、飯舘村の避難者の方々ともつながりを作っていければよいなと思っています。
ご協力いただいた皆様に、今回の「着物プロジェクト」の結果を、以上、ご報告させていただきます。

(2013年6月6日/谷根千・駒込・光源寺隊/菊池きょうこ)

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