谷根千地域の放射線値について / 森まゆみ

10月末に谷根千周辺の放射線値を計ってみました。映像ドキュメントの荒川俊児さんがよくまとめてくださいました。

10月30日(日)は、午前9時に白山上で集合、千駄木方面へ。白山上交差点・向丘2丁目交差点にはじまり、光源寺、谷根千記憶の蔵、旧安田邸、須藤公園、団子坂下交差点、宋林寺裏手路地公園、岡倉天心公園、初音の森。乱歩で食事のあと、汐見小学校、千駄木ふれあいの杜。終了は3時ごろ(?)か。ほぼ晴れ、終わりごろぽつぽつと雨。

10月31日(月)は、午前9時に東大農学部前に集合。東大農学部から、東大原子炉研究センター、東大医学部、根津小学校、再び東大農学部裏手。農学部で食事してから根津神社。終了が3時ごろ(?)だったか。晴れ。

測定器は、森、杉田、喜多野持参の3台(うち1台は途中から不調)。地面から1メートルと地表面5センチで、1分間保持で放射線量(ガンマ線)を測定。測定単位は、毎時マイクロシーベルト(μSv/h)。

素人の測定でもあるし、測定器によるバラツキもあるので、ざっくりと測定結果と気づいたことを報告すると──

1.今回の放射線測定値は、0.09から0.19μSv/hのあいだで、ときに0.20μSv/hを超える場所があった。

2.それぞれの地点の地面から1メートルの測定値と地表面5センチメートルの測定値では、大きな違いはなかった。落ち葉が積もったところや植え込みの下、樹木、雨といや屋根近くなども測ったが、同様。
地面の放射能(放射性物質)からの放射線というより、環境全体がまんべんなく汚染されているかんじがする。
以下、明記していないときは1メートルの測定値。

3.屋外と屋内の差も、言われているような屋内の半分とはならず、30%減程度。
・乱歩前の歩道0.19~0.19μSv/h、乱歩店内0.12~0.14μSv/h
・東大医学部前バス停0.18~0.19μSv/h、病棟内0.12~0.14μSv/h

4.大ざっぱな傾向としては、白山上(0.11~0.16μSv/h)に比べると、千駄木(0.14~0.19μSv/h)、東大(0.14~0.19μSv/h)、根津(0.14~0.19μSv/h)方が高い値を示した。

5.東大農学部が境界の測定値を掲示していたが、私たちの測定値とはかなり違っていた。(私たちの測定値より低い値が掲示されていた)
・東大農学部裏手フェンスの掲示板にあった測定値 0.072μSv/h(9月時点、G地点)
・同地点での私たちの測定値 0.09~0.19μSv/h

6.文京区の測定値も、私たちの測定値より低い値が公表されている。
○須藤公園
・文京区の測定値 0.08(1メートル)0.09μSv/h(5センチ)10月26日
・私たちの測定値 0.14~0.20(1メートル)0.15~0.19μSv/h(5センチ)
○根津小学校
・文京区の測定値 0.12(1メートル)0.12μSv/h(5センチ)10月28日
・私たちの測定値 0.14~0.19(1メートル)0.11~0.19μSv/h(5センチ)

7.この違いをどう理解したらいいのだろうか。検討したらどうかということで──
・簡易測定器を使った素人の測定なので、多少なりとも信頼できるところに、たとえば東大農学部公表の測定地点だけでも測ってもらい、私たちの測定結果とつきあわせる。
・そのうえで農学部の掲示と違うようなら、農学部に話を聞きにいく。

8.μSv/hの数値を考えるときのざくっとした目安としては──
・0.114μSv/h。これを年換算すると、法律による一般公衆の被ばく線量限度の年1ミリ(1000μSv)になる。

何かの参考になるようでしたら。また複数のガイガーで計りたいと思います。

谷根千地域の放射線値について / 森まゆみ」への1件のフィードバック

  1. 森さん、みなさま、お疲れ様でした。
    知りたいとおもっていながら、カウンターを持っていないことと、ズボラなもので・・・。
    今後ともよろしくお願いします。
    何かお役に立てることがあれば、ご連絡ください。
    ちなみに、12月12日は、山崎さんから牡蠣剥き要員として要請がありました。
    喜んで、カフェコパンにおじゃまします。

    菊池京子

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