2013年12月11日 おそれて、こわがらず / 権上かおる

みなさま
権上です

●2013年12月11日の河北新報(宮城)によると

「福島第1 護岸の井戸150万ベクレル 最高値また更新
 東京電力は10日、福島第1原発1、2号機の護岸付近にある観測用井戸から、ストロンチウム90などベータ線を出す放射性物質が1リットル当たり150万ベクレル検出されたと発表した。
 水は9日に採取。5日に記録した最高値(140万ベクレル)を更新した。ストロンチウム90の法定基準は30ベクレル。観測用井戸の地下周辺には高濃度の汚染水がたまっているトレンチ(電源ケーブルなどが通る地下道)がある。東電は「トレンチの汚染水が漏れ出した可能性がある」と説明した」

130万ベクレルの最高値報道が12月4日、日に日に最高値を更新しています。しかもストロンチウムが最も疑われるβ線です。人類最悪の海洋汚染が予想を超える勢いで続いていると認識せざるを得ないでしょう。
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【報告】谷根千・駒込・光源寺隊の2013年度上半期の活動と会計

谷根千・駒込・光源寺隊の皆さま
ならびに隊を応援・支援してくださっている皆さまへ

いつもたくさんの皆さまにご支援、応援をいただきありがとうございます。

2011年春に、緩いつながりでスタートした谷根千・駒込・光源寺隊も2年半を超えて続いてきました。震災直後とは、被災地への応援・支援内容も大きく変化してきました。被災地や被災者の方々復興の様子は千差万別に変化して個別化し、目に見えるような活動が減ってきていますが、応援の仕方や意識のあり方も多様化し、あるいは自問させられることも増えてきました。

とはいえ、震災、津波で被災された方々にも、原発被害に遭われている方々にも、まだまだ応援が行き届いているとは思えない現実があります。

谷根千・駒込・光源寺隊では、おにぎり握り、いわき市四倉への炊き出しに始まり、久之浜への支援、東京への避難者への応援・支援などを、向丘の光源寺さんを拠点として継続的に行って来ました。多くの方から寄せられた支援金や応援・お手伝いがあってこその活動でしたし、そうしたお力によって、沢山の方々と連携やネットワークをつくることができています。

震災3年目を迎えてからは、さらに変化があり、運営サイドではこの4月、支援金をお預りする郵便貯金口座を繰越金で作って、お金の管理をするようにしました。

今年度上半期(10月末まで含みましたが)のお金の出入りを見ると、活動と収支はかつてより簡潔にリンクするようになってきていること、活動内容の変化もよく分かっていただけるかと思います。

以下に簡単ではありますが、活動ならびに会計の中間報告をさせていただきます。
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とてもささやかな言葉遣い「言の端」の話 ~台風26号、「郡山の東160km」~

列島各地、ことに伊豆大島に多大な被害をもたらした台風26号が過ぎて行きました。
苛酷な目に遭われた伊豆大島の亡くなった方々とご遺族には心からお悔みを、土砂被害に遭われた皆様には、心からお見舞いを申し上げます。
この、10年に一度の規模といわれた台風26号と「福島」にまつわることを少し書きたいと思います。

10月になっても広がっている太平洋の海水温27度の海域で、勢力を蓄え衰えを知らず、北上してきた台風26号は、風雨共に甚だしい大きな台風だった。
その進路は南大東島を暴風圏に巻き込みながら九州、四国沖へ。東に進路を逸らして潮岬沖を東北方向へ。進路は一時首都圏を襲うかともみられ、その場合、最悪、福島第一原発を十分に直撃しそうでもあった。
何とか首都圏、原発直撃は免れたものの、進んで行った先は千葉県沖から茨城県沖、福島県沖、である。
台風の中心を東に見ながら、首都圏は前日から交通機関の麻痺を案じて右往左往。混乱先取りの様相を映し、「東京都」の伊豆大島が、海の上で遮るものもなく暴風雨に晒されているのに、深夜の台風情報では、首都圏の明日の交通の混乱が一番の懸案のようにテレビ報道されていた。
報道側の都合や、何を以て軽重と認識し判断しているかを反映してしまう、ニュースの内容と時間数。解説の言葉の端々には、隠そうとしても抗いがたく表れてしまう、ニュースの軽重。情報量によって左右されるとはいえ、首都圏がそんなにそんなに偉くて重要なの? 続きを読む

2013年9月28日 おそれて、こわがらず / 権上かおる

皆様
権上です

●住宅除染について
以前にご紹介しました「過酸化水素洗浄+モミガラ浄化」法についてその後どうなっているのかのお問い合わせをいただきました。これは安い材料と環境負荷の少ない方法で、地元企業である南相馬の庄建技術さんらを中心に実用化したものです。この方法に対して2012年11月環境省は、「モミガラ浄化の洗浄システムの機械400万円は過度の設備」等の理由で、本法を「無視」の立場を新聞公表しております。

しかし、行政などの採用はあり、この度、相馬市玉野地区150軒の除染を終えデータをシリーズ3(除染の実際)と4(データ集)として小冊子をまとめ、ご希望の方にお送りできる状態になりました。玉野地区の南は飯館、西は伊達市、北は宮城県丸森です。山間部で原発から40km以上ありながら、比較的高い線量の地でありました。相馬市長の「除染に使った水は、浄化してからでなければ川に放流しない」の方針のもと、この方法が採用されました。冊子は庄建さんの地元貢献として無料配布です。ご希望の方は私へ送り先郵便番号・住所・名前をお送りください。メール便にて順次発送いたします。(複数部も可能です。ご希望部数もください。送料もご心配無用です)

●環境省除染チーム「国及び地方自治体がこれまでに実施した除染事業における除染手法の効果について」(2013年1月公表) 続きを読む

【ご案内】9/28(土)、29(日) いわきの市民劇団が演じる 「東の風が吹くとき」

いわき市の市民劇団がオリジナルの作品を上演します。
「東の風が吹くとき」
サブタイトルは「あの日変わってしまった故郷 それでも老夫婦は生きる この地で」とあります。まさに現在のいわきでの出来事をテーマに、大変頑張っている公演です。

福島県よりの避難者招待公演ですが、空き席があり、通常料金の半額をご志納いただくことでご観覧いただけます。池袋の東京芸術劇場に是非お出かけください。

★「東の風が吹くとき」
‐あの日変わってしまった故郷 それでも老夫婦は生きる この地で‐
http://www.haiyuuyousei.jp/2013_stage/higashinokazegafukutoki_b.html

・日時 平成25年9月28日(土)13:30開演(13:00開場)
・会場 東京芸術劇場 シアターウエスト(豊島区西池袋1-8-1)
・料金 全席自由(この28日昼公演のみ当日3000円のところを1500円志納で)
    福島県よりの避難者はこの公演のみ無料
    
※9/28(土)18:30〜/29(日)13:30〜 こちらの2公演は割引はありません

※一般予約→全席自由 前売2,500円/当日3,000円 高校生以下1,500円/当日2,000円
・お問い合わせ・一般予約 いわき演劇の会事務局 090-1934-5416(竹田 )
★半額の招待割引についてのお問い合わせは、080-3397-4718 または090-3903-5864 または nomade-s@t3.rim.or.jp(熊谷)

第18回月1原発映画祭+交流カフェのご案内

10月の月1原発映画祭は『100,000年後の安全』を上映します。フィンランドが世界に先駆けて着工した高レベル放射性廃棄物の最終処分場、「オンカロ」を取りあげたドキュメンタリーです。

最近、ここを視察した小泉元首相が「原発ゼロ」しかないと発言したそうですが(8月26日毎日新聞)、どのみち日本も諸外国も原発保有国は避けては通れない放射性廃棄物問題。奥深くこの問題を掘り下げて問いかける、思わずうなってしまう映画です。

上映後は、原子力資料情報室で廃棄物問題を担当している澤井正子さんにお話をうかがいます。(澤井さんのご都合により夜の部のみです。昼の部は映画上映のみ)
ぜひお誘い合わせのうえ、お早めにご予約ください。ご参加お待ちしています。

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第18回月1原発映画祭+交流カフェ
『100,000年後の安全』上映+澤井正子さん(@原子力資料情報室)のお話

日時:10月5日(土) (開場は各30分前)
【昼の部】14:30~16:00 上映
【夜の部】17:30~19:00 上映
     19:00~19:20 澤井正子さんのお話
     19:30~20:30 交流カフェ

チラシ(PDF)  http://www.jtgt.info/sites/default/files/2013-09-05-1.pdf
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富岡町、久之浜の様子をご覧ください

皆々様

知人の小松崎栄一さんが、先週東京電力福島第一原発の南やく9キロほどのところまで、 国道6号を北上、立入許可証なしで行けるところまで自分の目で見て来た動画を編集しYoutubeにアップしましたので、ご覧いただければと思い、ご案内いたします。

このところ汚染水問題が取り上げられていますが、人が住まなく、住めなくなった富岡町の様子です。マスコミ報道ではもうほとんど流れません。

また、菊池も、谷根千・駒込・光源寺隊として幾度も通ったいわき市最北の久之浜町の様子も、 帰路、立ち寄って撮影してくれています。ご感想などあったらおきかせいただけるとありがたいです。

酷暑がいつまでも残っていますが、皆様くれぐれもお体たいせつに。

菊池京子拝

富岡町

久之浜

第16回月1原発映画祭『こんにちは貢寮(コンリャオ)』上映+交流カフェ

今回はお隣台湾の原発を取りあげた『こんにちは貢寮』を上映します。

このところ安倍首相のトップセールスのもと、猛烈な勢いで中東諸国やインド、トルコ等に向けた原発輸出が進められています。今回の映画に出てくる台湾の第四原発は日立、東芝、三菱による日本の輸出原発第1号。住民の反対と度重なる事故で、いまだ完成していません。

今年、この建設の是非を問う国民投票がおこなわれる予定で、なりゆきがおおいに気になります。
ふだんあまりニュースとして入ってこない隣国の事情ですが、台湾は日本と同じように地震多発地域、そこで原発をめぐってどんなことになっているのか、ぜひ映画で観て語り合いましょう。

ご参加お待ちしています。

案内ちらし http://www.jtgt.info/sites/default/files/2013-07-05-1.pdf

●日時:8月3日(土) (開場は各30分前)
【昼の部】開場13:30/14:00~15:30 上映/15:40~16:30 交流カフェ
【夜の部】開場17:00/17:30~19:00 上映/19:15~20:30 交流カフェ

●映画『こんにちは貢寮(コンリャオ)』
1991年、日本から輸出される原発に揺れる台湾北東部の貢寮で、原発に反対する青年が無実の罪で投獄された。
それから7年、獄中に向けて一人の女子学生が手紙を書き始めた。
進んでいく工事のこと、それでも反核を貫く人びとのこと、そして志半ばに亡くなっていく老人たちのこと。
原発をめぐる歴史の中で、政治でもなく、経済でもなく、科学でもない、本当に信じるべきものがきらめき始める。
(監督:チェ・スーシン/台湾/2004年/カラー/89分) http://www.selectourfuture.org/gongliao/

「彼らにとって、原発に反対することは、この土地を愛すること、この海を愛すること、家族を愛すること」チェ・スーシン監督

●交流カフェのゲスト=陳威志(ダン ウィジ)さん
(一橋大学社会学研究科博士課程在籍)
陳さんは2005~08年、第四原発反対運動に取り組む台湾緑色公民行動連盟に勤務し、その間、上映会のためにチェ・スーシン監督とともに祝島、広島、北九州などを訪問。修士論文に祝島住民による原発反対運動を取りあげるなど、原発立地地域の問題に関わってこられました。
当日は、この映画の背景や第四原発をめぐる国民投票のことなどお話しいただく予定です。

■参加費:上映各回500円 (中学生以下無料)。
交流カフェは、昼の部は300円~(茶菓付き)、夜の部は500円~(飲み物・軽食付き)、別途カンパをお願いします。

■会場:谷中の家(東京都台東区谷中3-17-11)
メトロ千代田線千駄木・JR日暮里・JR西日暮里下車徒歩7分。
よみせ通り、 延命地蔵を東へ入る、2筋目を南へ入って東側。
築54年の木造耐震補強民家。目印は格子戸。http://www.jtgt.info/sites/default/files/2013-05-14.jpg

■定員:各30人(必ず予約をしてください)

■申込み方法:以下いずれかの方法で予約してください。
① 申込みフォームから
・昼の部 http://kokucheese.com/event/index/98917/
・夜の部 http://kokucheese.com/event/index/98919/
②メール tsukiichieigasai@yahoo.co.jp
*件名を「月1原発映画祭申込み」として
参加内容(昼・夜の別、交流カフェ参加有無)を明記してください。
③電話 090-1265-0097(植松)

■主催:地域から未来をつくる・ひがし広場
http://www.jtgt.info/